2022.07.16

「土浦カントリー倶楽部」のレストランが人気の理由──裏方仕事人インタビュー01

ゴルフ場の美味しいランチとスタッフの丁寧なサービスによって、ゴルファーは癒やされ、そして充実した一日を楽しむことができる。

ゴルフのもうひとつの楽しみ「ランチ」でゴルファーをおもてなし

土浦カントリー倶楽部は開場60周年を迎える"隠れた名門"コースだ。霞ヶ浦南岸に位置し、葛西ICから約60分、三郷ICから約50分と、都心から1時間圏内という好アクセスもあって、ゴルファーからの人気は高い。また、コースは高低差がほとんどなく、ほぼフラットなレイアウトのため、女性やシニアにもプレーしやすいことも選ばれる理由のひとつだ。

そんな人気コースゆえに、早朝から続々とゴルファーが訪れ、みな楽しそうにスタートして行く。そして早い組だと、レストランの営業時間9時にはハーフを終えて、ランチを食べに上がってくる。

そこで、土浦カントリー倶楽部における「ゴルファーのランチ事情」について、レストランマネジャーの石橋さんに話を聞いた。

レストランの受付カウンターで注文を取る石橋さん。お薦めのメニューを伝えるには、笑顔が欠かせないとか。※撮影のためにマスクを外しています。

「早いスタートのお客様によっては、朝食を食べないで回る方もいらっしゃいます。ハーフを終えて腹ペコ状態でいらしたお客様のほとんどが『ステーキはないの?』『ハンバーグがいいな!』などとおしゃって、お肉系のメニューを頼まれます。年配のお客様にもお肉系は人気です。厨房スタッフはただお腹がいっぱいになるのではなく、美味しい料理を食べることで心がリラックスできるようなメニューを考案しています。例えば、近隣の名産牛を使ったステーキやハンバーグで、お客様の要望に応えています。また、それらには地元の新鮮な野菜を添えたりしています。そうした創意工夫でお客様が元気にプレーできるように、サポートしています」と石橋さんは話す。

ゴルフ場でのランチは単なる"エネルギー補給"ではなく、美味しい料理を食べながら前半のプレーを振り返り、そして後半の9ホールについて仲間と談笑するひと時でもある。だからこそ、厨房スタッフは美味しいランチメニュー考案に力を入れるのだ。そして、ホールスタッフはゲストがリラックスしてランチを楽しめるよう、笑顔と丁寧なホスピタリティで迎える。

土浦カントリー倶楽部の人気メニューは「上州牛と上州もち豚のグリルハンバーグランチ〜ディアブル風ソース〜」。ご飯、スープ付き。肉の量が選べ、[180g]¥1815、[360g]¥2365。(2022年5月撮影時)

「おかげさまで土浦カントリー倶楽部はリニューアル後も盛況でして、多い日は250〜300人のお客様がいらっしゃいます。このレストランはセルフサービスなのでオーダーから食事までが比較的スムーズなのですが、逆にセルフに慣れていないお客様は混乱されることも。特に混雑している時間帯は、お客様に負担がかかることのないよう先を読んで動くようにしています」

石橋さんの仕事はホールでの接客が基本だが、オーダーが集中した際には厨房に入って手伝うこともあるという。ピークの時間帯にはフロントなど他部署のスタッフが応援にくることも。そうやってゴルフ場スタッフ全員がお互いに助けあいながら、お客様の"楽しいランチ"と"充実した一日"をサポートしているのだ。

そんな石橋さんはお客様から「美味しかったよ」とか「これで後半も頑張れるよ」などと声をかけられるのが、なによりの励みになるという。そのためにも〈細かい配慮〉や〈臨機応変な対応〉、そしてなにより〈元気な挨拶〉が大事と話す、その笑顔が印象的だった。

石橋さんは地元・稲敷の高校卒業後、土浦カントリー倶楽部に入社。2022年4月で16年目になる。若い頃からみんなでワイワイ楽しく食事するのが好きで、飲食関係の仕事に興味があったこともあり、現在のレストランマネジャーの職は大変やりがいがあると話してくれた。ここ最近は他コースのランチを試食し、新しいメニュー作りにも励んでいるそうだ。

文:POW-DER 写真:池田佳史